2-011 思考の補助線

思考の補助線 (ちくま新書)

思考の補助線 (ちくま新書)

全てを知ることにこそ生きる価値を見いだす.
物理学, 法学を学び, 脳科学者として研究する生活を送っている茂木健一郎ならではの一冊.
現在を取り巻く文化を鋭い視線で考察し, その中から如何に価値を評価していくのか. サブカルチャー化する現在の知を如何に総合的に見渡していくべきか.
実際, アカデミックな現場で知の専門化, 特殊化といったことが行なわれ総合的に知ることや判断することなどができにくくなっている. その中で今から重要になってくることは, いろいろな文化を総合的に知った上で, 知の専門化特殊化を進めていくことである.
所詮, 全てを知ることなどできるはずは無いわけで自分が世界の一部しか見ることはできないのだけれども, それでもやはりこの壮大な取り組みを忘れたくはない.