2-001 光と物質のふしぎな理論

光と物質のふしぎな理論―私の量子電磁力学 (岩波現代文庫)

光と物質のふしぎな理論―私の量子電磁力学 (岩波現代文庫)

ファインマンQEDに関する公演をまとめたもの。物理を勉強していない人に向けての公演というだけあって, 数式は無い. 光の反射, 屈折, 回折など日常的な現象を電磁量子力学の考え方で解説してみたという感じであろうと思う.

高校までなら, 幾何光学や波動光学でしか考えられないところであるが, 電磁量子力学の波動と粒子の二面性といった特徴を時計の回転としてモデル化しているはファインマンならではのアイデアであろう.

光が進む経路は直線だけではなく, さまざまな経路の重ね合わせであるという. ファインマン経路積分積分せずにモデルだけで解説してしまったところは本当にすごいの一言である.